前回
一体何が起こっているのか、これらの球根はなんなのか...
男は慎重にそろそろと一番傍にあった球根の1つに近づいていく。
何故かぞわりとした予感がした。言いえぬ不安。
球根の中で光っている”モノ”の大きさはちょうど大人1人が膝を抱えている程度のものであるようだ。
一瞬の出来事であった。一斉に球根の輝きが強くなり、視界が光で溢れてしまう。
慌てて両手の掌で目を覆うが、自身の光もまた強くなっていることに男は気付いた。
耐え切れず悲鳴を上げようとするが、何故か声にはならない。
光が収まり、視覚が徐々に戻り始めた。